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【スラムダンク】山王戦ネタバレ解説!「あれから10日後」で描かれたその後とは

漫画の連載・アニメの放送終了から実に26年ぶりに「THE FIRST SLAM DUNK」が映画化され、再び注目されている漫画作品『スラムダンク』。原作の中でも特に人気の高いのが山王戦でしょう。今回はそんな湘北vs山王工業戦を振り返り、あらすじや試合の結果・結末をご紹介します。また、山王戦激闘のその後が描かれた「あれから10日後」についてもチェックしていきましょう!

【スラムダンク】の基本情報

バスケ漫画の金字塔と言えば、やはり『スラムダンク』を思い浮かべるのではないでしょうか。言わずとしれた不朽の名作漫画で、世代を超えて多くの方に愛されています。まずはそんな大人気漫画『スラムダンク」とはどのような作品なのか、今一度確認してみましょう。

スラムダンクとは

『スラムダンク』とは、井上雄彦による高校バスケットボールを題材にした少年漫画、及びそれを原作とするアニメです。1990~1996年に週刊少年ジャンプに連載、単行本化・アニメ化・映画化もされ、かつて日本に一大バスケ旋風を巻き起こしました。

物語は神奈川県立湘北高校が舞台。不良高校生だった主人公・桜木花道は、一目惚れした赤木晴子の勧めでバスケ部に入部。素質はあるものの、初心者の桜木は元々の破天荒な性格からトラブルメーカーとして扱われますが、徐々にその才能を開花させ、予想外のプレーで周囲を驚かせます。

最初は下心からの入部でしたが、仲間達との出会いや地道な練習、試合を通じて自分の居場所を見つけ、どんどんバスケットにのめり込んでいきます。キャプテン赤木をはじめとするチームメイトと共に全国制覇を目指し、バスケットマンとして成長いく物語です。

スラムダンクの山王戦について

山王戦、「湘北vs山王工業」 は漫画スラムダンクの最終戦で、インターハイ全国大会2回戦です。秋田代表・山王工業はインターハイ3連覇を成し遂げている絶対王者、いわゆるラスボス的存在のチームで高校バスケ界の頂点に君臨しています。

同作の最強を誇り、最後を飾るにふさわしい強敵であり、山王メンバーも魅力的なキャラクターばかり。作者の井上雄彦氏が「山王戦以上に面白い試合は描けない」と言うくらいの名試合で、スラムダンクを語る上で、この山王戦は絶対に欠かせません。

スラムダンクは単行本・完全版・新装版の3種類が発売されていますが、山王戦は単行本25~30巻、完全版20~24巻、新装版16~20巻に収録されています。

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【スラムダンク】山王線に至るまでの経緯

弱小と呼ばれ続けていた湘北は、新部員・桜木花道を始め、問題児軍団を引き連れてインターハイ出場に向けてにチャレンジします。目指すは全国制覇!初戦三浦台戦を117対47で勝利すると、続く角野戦を160対24、高畑戦を103対59、津久武戦を112対79で勝利し準決勝へ進出。

あっという間にベスト8まで勝ち進んだ湘北の次の相手は、インターハイ予選決勝リーグ進出をかけて、過去4年連続でインターハイ出場を果たしたことのある強豪・翔陽高校です。

格上相手に試合序盤は完全に翔陽ペースで、11対0とリードを広げられます。その後追い上げをみせて一進一退の攻防を繰り返しつつ、湘北62対翔陽60で勝利。決勝リーグ進出を決めます。

決勝リーグ初戦の相手は、17年連続で神奈川県予選を制し続けている“常勝”軍団・海南大付属。桜木の予想外の活躍、流川の爆発的な活躍もあり一進一退で試合が進むも、赤城のケガや桜木のバスミスなどもあり海南大附属90対湘北88で敗戦。悔し泣きの花道は、責任を感じて髪を丸刈りにします。

インターハイ出場の枠は2校。最後の枠をかけて強豪校・陵南高校との一戦です。超高校級エースの仙道彰、赤木のライバルでもあるセンターの魚住純が湘北の前に立ちはだかり苦しめますが、徐々に湘北が流れを作り出し、激戦の末湘北70対陵南66。湘北がインターハイ出場を決めました。

インターハイ全国大会初戦の相手は、大阪代表の豊玉高校。エースキラー南によって流川が負傷交代、豊玉リードで前半戦を終えます。

ハーフタイムで、安西先生が静かに喝を入れたことで冷静さを取り戻した湘北は、絶好調の赤木と三井、宮城を中心に追い上げていき、遂に同点。そして91-87のスコアで湘北の勝利しました。そして山王工業の待つ2回戦へとコマを進めるのです。

スラムダンクの山王戦のスコア

作中でも屈指の名試合、最後の試合となるのがインターハイ全国大会2回戦「山王戦」です。山王はインターハイ3連覇中の超強豪校。双方が死力を尽くす壮絶な展開が繰り広げられ、結果は79対78で湘北高校が奇跡の大逆転勝利を収めました。以下が前半戦・後半戦のスコアです。

前半戦終了後 湘北:36
山王:34
後半戦終了後 湘北:79
山王:78
【スラムダンク】沢北栄治とは?山王工業の絶対的エースの魅力をたっぷり紹介!

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【スラムダンク】ネタバレ注意!山王線のあらすじ解説

ここでは、インターハイ全国大会2回戦「湘北vs山王工業」を振り返っていきましょう。作中で屈指の名試合でもある山王戦は、一体どのような試合展開だったのでしょうか。山王工業は湘北に敗北しましたが、その差は僅か1点差!死闘が繰り広げられたことは想像できるでしょう。

山王戦ネタバレ①流川と沢北の対決

沢北栄治は、1年時から日本高校バスケット界の王者である山王工業のエースを務める高校No.1プレイヤーです。天才バスケットプレイヤーの父・テツ沢北の英才教育を受けて育ち、バスケットという世界で活躍するために生まれ育てられ、圧倒的な技術と強さを持っています。

日本に敵がいなくなった沢北は高校2年の夏が終わった段階でアメリカ留学を決意。そんな時に現れたのが同じアメリカ留学を志す流川でした。

絶対的エース・沢北の存在は絶大であり、「湘北vs山王工業」では類まれなセンスで湘北のエース・流川を翻弄。流川にとって大きな壁となったのです。

“日本一の高校生”を目指す流川は、1on1で沢北を倒すべく奮闘します。本領を発揮した沢北は、流川を圧倒して序盤は山王工業優位に進みました。

「強敵と戦い、倒すことで成長する」という気質の流川は試合の中で成長し、沢北もまた「流川を日本で倒しておくべき最後の敵」と認め実力を輝かせます。

高校生のレベルを超えた戦いを繰り広げ、1on1にこだわる沢北に対して流川は「1on1だけでは勝てない」と、これまで行ってこなかった味方へのパスを増やし、ワンプレーではなくチームとして勝利をつかみ取ります。流川にとって大きく成長する試合になりました。

山王戦ネタバレ②赤木と河田の対決

山王工業は強敵だけあって選手層も厚く、中でも高校バスケ界屈指のセンターとして名高いのが河田雅史です。ポジションはセンターですが、オフェンス、ディフェンスに卓越したスキルを誇り、1on1や3ポイントもできるオールラウンドプレーヤーになります。

センターとしての実力で上回り、SF、PFのポジションもこなせる河田を相手に、赤木は「住む世界が違う…」と戦慄します。赤木と河田は試合でマッチアップしていますが、その結果は河田が圧勝。河田の圧倒的な実力を前に、赤木は精神的なダメージを負い混乱してしまうほどでした。

ゴール下での攻防で、河田から得点が奪えず今までの自信が揺らいでいきます。そんな中ライバル魚住から助言を受け、「現時点で自分は河田には負けるが、湘北というチームは負けない」と目覚めます。そして、その湘北の大黒柱としての精神的な成長が、チームを勝利へと導くきっかけとなりました。

山王戦ネタバレ③後半序盤は山王が20点差で優位に

前半は王者・山王工業相手に対等な試合運びができていた湘北でしたが、後半に入り山王が本領を発揮。開始4分にして20点差をつけられてしまいます。試合残り11分20秒、36対58と点差は22点に広がり、誰もが湘北の敗退を確信していました。

タイムアウト中、安西先生は花道に対して「私だけかね…?まだ勝てると思っているのは…」と問いかけます。「あきらめたんじゃなかったのかオヤジ…」と驚く花道に、「あきらめたらそこで試合終了ですよ…?」と告げるのです。

この言葉は、作中2回登場するのですが(1回目は三井寿の中学時代の回想シーン)、安西先生の名言として今も尚語り継がれています。再びコートに立つ花道は安西先生の言葉がよぎり、観客席に向かって「ヤマオーはオレが倒す!! by天才・桜木!!」と宣言。勝利するしかない状況に自分を追い込むのでした。

山王戦ネタバレ④点差を一桁まで縮めるが…

後半戦序盤まで20点差以上あった点差も、メンバーそれぞれの活躍で8差まで縮めました。しかし試合終盤、花道はルーズボールを追いかけた際に、関係者席に飛び込んで机に背中を強打。平然を装ったものの試合中に痛みを感じるようになります。

花道の痛みはどんどん増していき、タイムアウト中その様子に気付いたマネジャー・彩子が尋ねます。「いや、背中がちょっと時々ピキッと痛くなるだけっすよ。大丈夫」と答える花道に対して、綾子は「背中の怪我は選手生命に関わるわよ…」と凍り付きますが、花道は笑って誤魔化します。

しかし出場は続けたものの、背中の痛みは更に増し動けないほどとなっていました。その後強烈な痛みによって立っていられなくなり、強制的に途中交代させられてしまいます。

山王戦ネタバレ⑤制止をふり切りコートへ戻る桜木

激しい痛みでボロボロの桜木でしたが、自ら交代を求めてコートに戻ろうとします。しかし直ぐに安西先生にベンチに戻され、桜木にこう告げるのです。

「桜木君…白状します。君の異変にはすぐに気づいていた…気づいていながら君を代えなかった…代えたくなかった。どんどんよくなる君のプレイを見ていたかったからだ…指導者失格です。あと少しで一生後悔するところでした」

しかし桜木は「オヤジの栄光時代はいつだよ…全日本のときか?オレは…オレは今なんだよ!!」と湘北メンバーの制止をふり切りコートに戻るのでした。

山王戦ネタバレ⑥死闘の結末

1点差、山王リードで残り時間わずか…。赤木がシュートをきめようとしますが、山王・河田に弾かれてしまいます。そのボールを追いかけたのは桜木。そしてボールを託した先は何と流川でした。流川はシュートを決め得点に繋げ逆転します。

作中おいて桜木が流川に自らの意思でパスを出すのは、海南戦で3人に囲まれ止む無く出した時と、この山王戦の2回のみです。しかし山王もこのままでは終わりません。残り9.4秒、絶対的エース沢北がシュート!ボールはゴールネットを揺らし得点は77対78、山王逆転!!

もう残り時間はほとんどなく、湘北にとって絶望的なゴール…。残り5秒、流川がドリブルでゴールを目指すも山王のディフェンスに阻まれます。残り2秒、誰もが諦めかけたその時、流川の目に飛び込んできたのはコール下にいるフリーの桜木でした。

流川から桜木へパス。残り1秒、「左手はそえるだけ」ボールはキレイなアーチを描いてゴールイン!ブザービートでまさかの逆転。79対78で湘北が勝利しました。そしてゴールを決めた桜木は流川の元に歩み寄り、2人は無言で力強いハイタッチを交わすのです。このシーンはスラダン1番の名シーンとなりました。

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【スラムダンク】「あれから10日後」で描かれたその後

盛り上がりを見せた山王戦でしたが、「3回戦で愛和学園にポロ負けした」と結果だけ明かされており、その後の試合は描かれていません。山王戦で背中を負傷した桜木がリハビリ中で、湘北が新しいチームになったところで終わっています。

まだ全国大会トーナメントの途中でありながら終了を迎えたことに「打ち切り?」「どうして?」「最終回がひどい」など、様々な超名作漫画だけに様々な声が上がりました。理由として作者が「山王戦以上の試合は描けない」と、終わらせることを決めていたとも言われています。

 

最終回は賛否両論ありましたが、最終回の”その後”を描いた『あれから10日後…』という続編が描かれています。2004年12月、旧神奈川県立三崎高校で3日間だけ行われた「スラムダンク一億冊感謝記念・ファイナルイベント」で、作者の井上雄彦氏が描き下ろされた23枚の黒板漫画です。

スラムダンク最終回から10日後の登場人物たちの日常が描かれたショートストーリーで、3日間だけという限定的な公開だったので、ファンの間では伝説化されています。『あれから10日後…』で描かれた、湘北メンバーそれぞれの”その後”を見ていきましょう。

その後①桜木花道

物語の主人公・桜木花道。『あれから10日後…』は、リハビリ中の桜木が晴子に手紙を送るシーンから始まっています。手紙には「この天才桜木はすでにリハビリ王としてリハビリ界の頂点に立っている」と汚い字で書かれていました。

リハビリの先生から、日本人初のNBA選手がうまれたこと、ほとんどの人が日本人には無理だと思われたいたことを聞き、「次に行くのは俺だ」と発言。「行けるの?」という問いに対して「天才ですから」と応えて物語は終わっています。荒くれ者で不良だった桜木は、立派なバスケットマンに成長していました。

その後②流川楓

桜木の永遠のライバル・流川楓。朝8時、公園で朝練を終えたあと、イヤホンで英会話を聞きながら自転車で学校に向かいます。目標である“アメリカ留学”のための勉強なのでしょう。

その後③三井寿

どん底から這い上がった天才シューター・三井寿(通称:ミッチー)。早朝5時半、体育館で1人で黙々とシュート練習する三井の姿が…。三井は作中で選抜に残る描写がありました。

「成功率をあげないと海南に勝てない」「赤木と違って学力ではノーチャンス」「選抜ではIHよりも目立って大学の推薦をとる」と心中が描かれています。「どうしてあんなムダな時間を…」と肩を落とすシーンもあり、一時バスケを離れたことをとても後悔しているようです。

その後④赤木剛憲

湘北バスケ部キャプテン・赤木剛憲(通称:ゴリ)。インターハイで引退した赤木は方向先を受験にシフトしています。しかしバスケがしたくてソワソワムズムズ、授業も集中できません。小暮から練習に誘われるも「今は受験に集中」と拒みます。小暮が練習に行くのを羨ましそうに、悶々とする姿が描かれていました。

その後⑤宮城リョータ

小さなスピードスター・宮城リョータ。2年生の宮城は新チームのキャプテンとなり、授業をさぼって屋上で1人「リーダーの条件」「リーダーシップ」というタイトルの本を読んでいます。彼なりに新キャプテンとして頑張ろうとしているのでしょう。「鬼キャプテンでいくか…!」と意気込んでいます。

その後⑥その他の登場人物

湘北の主力メンバー5人以外のその後も描写されています。副キャプテンで影の立役者・小暮公延(通称:メガネ君)は、時々勉強の息抜きとしてちょくちょく練習に顔を出しているようです。

早朝6時にランニングをするマネージャー綾子。都庁、同じくランニングしている安西先生と遭遇します。安西先生は医者に言われてダイエットをしているのだとか…。「お互い見なかったことにしましょう」と離れる2人。ダイエットしていることを人に知られたくなかったのでしょう。

湘北高校バスケ部のマネージャーになった赤木晴子は、桜木との文通を楽しんでいます。晴子から桜木への手紙には「宮城さんはもしかするとお兄ちゃんより厳しいキャプテンかもしれない」と書かれていました。文通を通してメンバーやバスケ部の近況を報告しているようです。

これら以外にも、赤木が抜けて空いたレギュラー椅子を狙い練習に励む桑田・石井・佐々岡、桜木の試合がないため暇な桜木軍団、国体のメンバーについて話し合う陵南監督・田岡と海南監督・高頭、湘北と戦った翔陽・陵南・海南大付属・山王工業のメンバーも描かれていました。

アニメ版スラムダンクの山王戦は?

アニメ版スラムダンクは1993年10月から1996年3月まで放送されており、全101話あります。しかしアニメ版で描かれているのは県予選まで。インターハイ進出が決まり、湘北高校バスケ部メンバーが駅のホームで集合し、インターハイに向けて気合を入れるシーンがラストです。

山王戦は原作を読むしかありませんでしたが、2022年12月映画『THE FIRST SLAM DUNK』が公開。漫画の連載・アニメの放送終了から26年ぶりに映像化されました。内容はアニメで描かれなかった山王戦が舞台です。山王戦を映像で楽しみたい方は、是非映画『THE FIRST SLAM DUNK』でご覧ください。

感動を呼ぶ漫画「スラムダンク」を読んでみよう

スラムダンクで感動するのは山王戦だけではありません。他にも名シーン名セリフが沢山あって見応えたっぷりです。映画『THE FIRST SLAM DUNK』の公開によりブームが再燃し、その人気はアジア各国にまで及んでいます。まだ読んだことがない方は、不朽の名作漫画「スラムダンク」を是非読んでみてください!

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