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【おくることば】あらすじネタバレ!事故じゃなくて殺人?!真相を徹底解説!

『月刊少年シリウス』で連載していた漫画「おくることば」は、誰もそのラストが想像できない漫画だと話題になっています。この記事では、そんな魅力たっぷりの「おくることば」について、ネタバレありのあらすじや読んだ方のコメントをご紹介します。この漫画が気になっている方は、ぜひこちらに紹介する見どころも参考にして読んでみてください。

おくることばとは

おくることばとは『月刊少年シリウス』で連載していた漫画のことです。作者は町田とし子さんで、2017年6月号から2018年5月号まで連載されていました。コミックは全3巻です。公式からは奇才・町田とし子がおくるドラマチック青春ミステリという触れ込みで売られており、簡単な内容は次のとおりです。

ある日、佐原という男子高校生が交通事故により亡くなってしまいます。しかし、その死は事故によるものではありませんでした。なんと、幼馴染の千秋によって殺されたのです。どうして千秋は彼を殺したのか、事件を機にクラスメイトらの本当の思いや真実が見えてきます。

おくることばの主な登場人物


おくることばには、色々な登場人物が出てきます。ここでは、主な登場人物を紹介しますので、本編を読む前に確認しておくことで頭を整理しながら漫画を楽しむことができます。もしくは、すでにあらすじを知っている方の場合、こちらで登場人物一人ひとりについて、再度振り返ってみてください。

登場人物①佐原真舵

「おくることば」の主人公となる佐原真舵です。物語開始早々すぐに事故にあってしまう男子高校生ですが、生前は落ち込んでいる人がいたら助けたり、周りに馴染めない生徒がいたら話しかけてあげるような優しい性格の持ち主でした。

事故死をしてしまった後は幽霊として漫画に登場しますが、見えないためクラスメイトからは気づいてもらえません。しかし、その中で一人だけメイという少女が彼の存在に気づくことができるのでした。

登場人物②哀川千秋

主人公・佐原真舵の幼馴染のクラスメイトです。幼い頃は、佐原と千秋、実知(みったん)の三人でよく遊んでいました。

幼い頃におばあちゃんを亡くしていますが、おばあちゃんが生前「千秋の泣き顔じゃなくて笑顔が見たいな」と言っていたことから、辛い時ほど笑顔を作ります。千秋は実知を殺したと自称していて、彼女には佐原や実知の殺人容疑がかかっています。

登場人物③蓮乗連

佐原とは小学校時代からの付き合いがあったクラスメートの蓮乗連です。勝ち気で男勝りな性格ですが、佐原のことが好きだったため、彼が死んだことでショックを受けてしまいます。

登場人物④斉藤託

「おくることば」主人公・佐原と幼馴染で同級生の斉藤託です。人間関係を構築するのが苦手で、生前の佐原を自身が呪っていたため、彼が死んでしまったのだと思い込んでいました。また、心の中では密かに蓮乗を想っています。

登場人物⑤大魔源寺メイ

大魔源寺メイは、ギャルっぽい容姿のクラスメイトです。霊感があり、幼い頃に父からもらった携帯で世界を覗くと、いつも感じているのとは違う世界を見ることができました。事件の犯人を捕まえるため、事故に遭った佐原とコミュニケーションを取りながら真相を探ります。

登場人物⑥飛鳥謙汰


子供時代、佐原と同じサッカーチームに所属していた幼馴染の飛鳥謙汰です。高校入学時にはサッカー特待生として入り、以後もサッカーを続けています。佐原の死に対し、何か思うところがあるようで、ピリピリしています。

登場人物⑦飛鳥実知

佐原の同級生の飛鳥実知です。周囲からは「みったん」というあだ名で呼ばれています。小中学校を通じてサッカー選手として活躍し、高校にもサッカーの実力が認められ、推薦入学を果たしました。

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おくることばのあらすじ・ネタバレ

登場人物について押さえたところで、次はおくることばのあらすじ・ネタバレをご紹介します。1巻ごとにまとめるので、まだ読んでいないところのネタバレを避けたい方はお気をつけください。一方、本編を読む前に先にあらすじをチェックしておきたい場合は役立ててください。

1巻のあらすじ・ネタバレ

ある日、佐原は少女のユーレイに吸い込まれるように道路に飛び出してしまい、そのまま車の下敷きになってユーレイとなってしまいます。教室に幽霊として戻ってきた佐原でしたが、クラスメイトたちの色々な思いに触れるうちに、青春を振り返ってノスタルジックな思いに浸っていました。

そして、幼馴染の千秋の前に立ちはだかった佐原は、「どうして俺を殺した」と聞きます。もちろん千秋に彼の声は届きませんが、それでも佐原は問い続けます。どうして自分を突き飛ばしたのか、そしてこれからも同じことをするつもりなのかと独り言のように繰り返すのでした。

佐原の隣には、事故当時交差点にいた少女のユーレイ・実知もいました。実知も、元々は佐原と千秋とともに遊んでいた近所の幼なじみでしたが、佐原曰く実知の死も10年前千秋によって引き起こされたというのです。

佐原は、千秋のしたことは必ず白日の元に晒すと決心します。クラスメイトのメイにはサハラが幽霊になった姿が見えますが、そのことがうっかり佐原に悟られてしまいます。メイは彼の死が事故ではなかったことを知って、事件の真相の手がかりを探します。

その中、託に話を聞くことになりました。託は佐原の生前、彼のことを呪うほど嫌っていました。話を聞かれて逆上した彼は、メイに襲いかかりますが、反対に彼女の一撃で返り討ちに遭ってしまいます。メイは彼のその様子を見て、人を殺せるはずがないと思い、託は事件の容疑者から外れることになるのでした。

2巻のあらすじ・ネタバレ

しかし託の執念は深く、再度メイに襲いかかりカッターを振り回しながらネクタイを切り刻み始めます。彼はインチキな魔術本を信じていて、自分こそが佐原を呪い殺したのだと思い込んでいたのです。

話が通じない託をどうにかすべく、メイはキスをして唇を塞いで、劣等感から女子にはすぐにビッチと暴言を吐く彼に対し、「これで同じビッチ仲間だ」と言って黙らせたのでした。

託は自身が佐原の死を望んでいたことを告白します。元々、佐原自身は良い奴で周囲からも人気があったので嫉妬心があったということを肯定し、その上で殺意まで抱くようになったのは、大切な人の心が彼に殺されたからでした。

真相を一通り話して託が帰っていくと、メイは唇を拭って、殺されかけた時の恐ろしさを思い出してへたり込んでいました。これから殺人犯を探すためにさらに活動するとなれば、より怖さが襲ってきます。

それだというのに、佐原に呼びかけても彼は姿すら見せないのでした。一方、佐原はその時無意識のうちに自分の死んだ事故現場で眠っていて、目を覚ましました。そこへクラスメイトの女の子が花を供えにきてくれます。

その優しさを見て微笑んだ佐原でしたが、その後実和の兄の謙汰が通り、話しかける女の子を無視して容赦なく花を踏み潰してしまうのでした。

蓮乗は小学生の頃の夢を見ていました。他人が見るといじめのように佐原に戯れられていた託を助けていたのは、いつも蓮乗だったのです。人気者だった佐原を倒した蓮乗にはいつも女子たちから冷ややかな視線が向けられていましたが、彼は気にしませんでした。

反対に、ナヨナヨしてばかりいる託に腹を立てていたものです。そうして彼を守っているうち、残酷な女子たちは、二人を囃し立て始めました。男子たちもそれに乗っかってから買ってくるため、反逆しようとしますが、もうその頃には男子たちの力の方が強くなってしまっていたのです。

いじめられる蓮乗を助けることができずに右往左往するだけの託の代わりに、何もせずとも声をかけるだけで男子たちを追い払ったのが佐原でした。佐原は、蓮乗がはじめて男子に負けた時、ただそばにいてくれたのです。

そこへ千秋が迎えにきて、女子として見た目を気遣うような年頃になった自分に嫌悪感を覚えます。登校中、朝練をしている謙汰を見かけ、めぐみにも会いました。

先日言い争ったばかりの託とも会いましたが、彼はビッチだと言ったことを素直にめぐみに謝り、懲りもせず蓮乗に自分の描いた漫画を渡します。しかし自分をモデルにしてエロ漫画を描かれたことへの不快感は消えておらず、読む気にはなりませんでした。

その日、蓮乗が掃除当番だったので、千秋は一人で帰りました。帰り道、河原で一人過ごしている託を見つけ、蓮乗はまだ読んでいないが自分は読んだと話します。彼は自分の描いた漫画のせいで蓮乗を傷つけたことを悔やんでいると言います。

そんな彼に、千秋は漫画の中で魔法少女になりたかったという夢を叶えてくれて嬉しかったとお礼を言うのでした。そして、暗い闇を抱えたような笑いをこぼします。

去ろうとする彼女を追いかけて、託は階段を駆け上がりお礼を言ってくれたことへのお礼を返そうとします。その時、彼の目には千秋の背後に佐原と少女の影が見えるのでした。次の瞬間、託階段から落ちて頭を撃ち、だんだん意識が遠のいていきます。

大怪我にはならなかった託は、後日メイから佐原についてどんな奴だったか聞かれます。それに対して託が答えたのは、「いい奴のポジションにいるのがうまい」と言う人物像で、その振る舞いが多くの人たちを傷つけてきたという事実でした。

3巻のあらすじ・ネタバレ


千秋は自分がみったんを殺したと告白していて、佐原もその自供を信じています。ですが、謙汰のサッカーの試合が引き金となって、佐原は10年前のみったんの事故の時のことを徐々に思い出すのでした。

その当時、佐原はサッカーをしていましたが、チームのエースは謙汰でした。両親は忙しく兄の謙汰もサッカー漬けだったので、みったんは佐原と千秋にたくさん遊んでもらって懐いていたのです。

事故の起こった日も、みったんは佐原に遊んでもらおうとしました。しかし佐原は試合の練習をしたかったので、後から来る予定だった千秋に任せることにしたのです。千秋が用事を終えて約束の場へ行くと、すでにみったんは亡くなっていたのでした。

佐原は、みったんの元から去る間際、道路の真ん中に立っていたみったんに「黙って動かずに待っていて」と言い残しており、この言葉を忠実に守ったみったんは事故で亡くなってしまったのでした。

この事故を思い出す中で自分の非を痛感した佐原は、みったんの霊と和解すると、意識が消え目を覚ますと病院のベッドの上にいるのでした。みったんは10年間植物状態で、佐原も死んでいなかったのです。

千秋と謙汰によって佐原に隠し通されてきたみったんの事故でしたが、佐原も長年目を背けていたのです。それは心のどこかに、自分の負い目ではないかとの気持ちがあったからでした。

だからこそ、交差点にみったんの姿を見た時、佐原は衝動的に飛び出したのです。殺されたと思っていたのも、自分以外の誰かに罪をなすりつけたいという佐原の深層心理による勘違いだったのでした。

おくることばの見どころとは

おくることばの見どころは、どんなところにあるのでしょうか。ここからは、おくることばを読む際にチェックしておいてほしい見どころをまとめてご紹介します。ぜひこちらのポイントを押さえた上で楽しんでみてください。

見どころ・ネタバレ①殺人事件の真相

おくることばの見どころといえば、誰しもが騙されること間違いなしのストーリー展開です。佐原の死の真実と、意外な犯人像こそが、見どころの一つと言えるでしょう。主人公の佐原を事故に見せかけて絵殺しっと思われた千秋の周りで起こる色々な事故の真実に、読者はあっと驚かされます。

一つの謎が明かされる前に次の謎が生まれるので、考えが追いつかないのです。読者は、登場人物の誰を信じ、どの発言を真相だと思えば良いのかわからなくなっていきますが、結末でそれらが一度に解消されるつくりとなっています。

見どころ・ネタバレ②登場人物たちの心情

登場人物たちは、主人公が事故に遭うことで色々な心情をあらわにしていきます。佐原と仲良しのはずの託が、実は彼を死ぬほど憎んでいたり、サッカー少年の健汰は佐原からもらった花束を蹴飛ばしたりと、意外な事実が明らかになるのです。

人々が秘めていた本当の感情が明らかになる瞬間が、ホラー漫画よりも恐ろしく表現されていて、さらに物語の伏線ともなっているのが見どころです。

見どころ・ネタバレ③サイキック能力があるメイへの接近


佐原は千秋がまた誰かを殺そうとしているのを知りますが、伝える術がなく困ります。そんな時メイが自分に気づいていることを知るのでした。メイには能力があり、10年前に死んだみったんが見えたこともあったのです。

実はスマホを落としたのもメイの意図的な行動で、佐原が恋心から蓮乗をあの世へ道連れにしてしまうことを止めようとしていたのです。

メイと佐原は直接会話できませんが、なんとかして3人もの人間を死に追いやった犯人がここにいることを伝えようと、佐原は焦ります。そんな、佐原がメイになんとかして接近し次の犠牲者を出さないために奮闘する姿も、見どころの一つと言えるでしょう。

見どころ・ネタバレ④謎が深まるストーリー展開

この漫画は、最初から幼馴染に「なんで俺を殺した?」と問いかけるという驚きの始まりで幕を開けます。そして序盤は邪悪な笑顔の美少女が巻き起こすホラーサスペンスが始まったと思えば、話が進むほど謎は深まっていきます。ページを捲る手が止まらないストーリー展開も見どころです。

おくることばを読んだみんなの評価

おくることばを読んだ方は、どのような感想を抱いたのでしょうか。ここからは、実際に漫画を読んだ方達の率直な感想についてまとめます。

評価①主人公は無自覚に他人を傷つけてる?

結局、主人公は善人ポジションにいて他人を傷つけ、相手に自分が悪かったのだと思い込ませるような人間だったから、千秋はその被害者だったと言えるのではないかと考える感想が見られました。

評価②続きが気になって仕方なくなる

表紙の絵が気になって購入してみると、最初の話でまず主人公の幼馴染の豹変に驚いたという方の感想です。そのあと少し話の繋がりに無理を感じるところもあったけれど、妖しい魅力あるキャラクターやクセの強い友人たちの関係に引き込まれて続きが気になって仕方なくなるとコメントしています。

評価③予想ができないエンディング


絶対に最後まで読んでもらいたい漫画だと思ったという感想を持った読者の方は、話が進んでいくにつれキャラたちの背景がバラバラに描かれてどんどん繋がるのが圧巻だったとコメントしています。

最後にパチンと纏まるストーリーに夢中になってしまったとのことで、誰も予想できないであろうエンディングに病みつきになったと言います。

評価④拍子抜けした

序盤の登場人物たちの様子や千秋の不気味な笑顔などを見て絶対にバッドエンドだと思っていたら、ハッピーエンドで拍子抜けしてしまったという人もいました。メイや託に愛着が湧いたからこれはこれでよかったものの、若干がっかりしたそうです。

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