「炎炎ノ消防隊」と「ソウルイーター」は同じ作者によって描かれた作品ですが、2つの作品には世界線に繋がりがあると言われています。またそれぞれに登場するキャラが似ており、子孫なのではという説も出ています。そこで今回は、2つの作品の世界線の繋がりや登場キャラの子孫説について考察していきますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
目次
炎炎ノ消防隊とソウルイーターについての基本情報
今回ご紹介していく「炎炎ノ消防隊」と「ソウルイーター」の作者は同じで、大久保篤さんです。2つの作品の関連性について見ていく前に、それぞれがどのような作品なのかチェックしておきましょう。
炎炎ノ消防隊とはどんな作品？
2015年から2022年に「週刊少年マガジン」で連載されたファンタジーバトル漫画です。累計発行部数2000万部を突破した人気作品で、アニメ化やゲーム作品とのコラボなどもされています。
世界では、とある大災害をきっかけに人体発火現象により全身に炎をまとった怪物「焔(ほむら)ビト」が出現するようになり、命尽きるまで周囲を焼き尽くすという脅威に苛まれていました。
「炎炎ノ消防隊」は「焔ビト」と、それにより発生する火災に対処するため結成された特殊消防隊の活躍を描いたSFバトル漫画です。
幼い頃からヒーローに憧れる少年・シンラは火事により母親と弟を亡くした過去があり、特殊消防隊の訓練校を卒業して「第8特殊消防隊」に配属され、火災による被害者を増やさないため、そして母親と弟を奪った真犯人を探すために奮闘していきます。
ソウルイーターとはどんな作品？
「月刊少年ガンガン」で2004年から2013年まで連載されたダークファンタジー漫画で、外伝作品として「ソウルイーターノット！」もあります。累計発行部数は1960万部を記録し、2008年4月から2008年3月までアニメ化もされました。
死神が管理している街「デス・シティ」には、死神が使う武器・デスサイズを作る「職人」と「武器」を育てる死神武器職人専門学校・死武専があります。
「職人」とは「武器」を使いこなす人間、「武器」とは武器に姿を変えることができる人間のことで、「職人」と「武器」がペアとなってデスサイズを作るため、悪人や魔女たちと激しいバトルを繰り広げていきます。
炎炎ノ消防隊とソウルイーターの作者は？
漫画家の大久保篤さんから作品が届いたワン☆
大人気漫画『炎炎ノ消防隊』の主人公シンラを描いてくれたんだワン♪
サインもかっこいいワン(^^)v#高知市社会福祉協議会#高知市社協#社協#高知市#チャリティ#色紙#漫画家#大久保篤#炎炎ノ消防隊#シンラ pic.twitter.com/lFD2v90aA1— 高知市社会福祉協議会（チャリティ色紙展） (@kochishi_shakyo) October 7, 2020
2つの作品の作者は大久保篤さんで、2001年に「月刊少年ガンガン」(スクウェア・エニックス)でデビューを果たしました。東京アニメーター学院を卒業後「GetBackers-奪還屋-」などで知られる綾峰欄人さんのアシスタントとなり、その他にも塩沢天人志さん、外海良基さん、丸智之さんなどのアシスタントもしています。
デビュー作「一善の骨」は2001年「第3回エニックス新世紀マンガ大賞」で準優勝を受賞し、期待の新人として注目されました。「炎炎ノ消防隊」と「ソウルイーター」は、大久保篤さんの代表作となっています。
| 名前 | 大久保 篤 |
|---|---|
| 性別 | 男性 |
| 誕生日 | 1979年9月20日 |
| 出身地 | 東京都 |
| 血液型 | B型 |
| デビュー年 | 2001年 |
炎炎ノ消防隊とソウルイーターの繋がりについて
2つの作品は掲載された雑誌も出版社も異なりますが、世界線が繋がっていると言われています。「炎炎ノ消防隊」では架空の世界で特殊な能力を持つ消防隊が活躍し、「ソウルイーター」は死神の街を舞台に登場キャラが武器に変身します。
どちらにもファンタジー要素があると言えますが、作品の雰囲気は異なっています。しかし、違う作品と思える2つの作品には世界線が繋がっていることが分かる点がいくつもありました。
繋がり①炎炎ノ消防隊にソウルイーターのキャラクターが登場
えっ…
炎炎ノ消防隊てソウルイーターの昔の話だったん…
衝撃的事実 pic.twitter.com/yshtg4Aftz— 仁 (@aaaaaaazuuuuu11) February 22, 2022
2つの作品の繋がりとして「炎炎ノ消防隊」に「ソウルイーター」のキャラクターが登場することが挙げられます。「炎炎ノ消防隊」最終回では時代が25年後に進み、シンラによって世界は再構築され人体発火現象のない世界となりました。
シンラは世界英雄隊 極隊長となり、その子供が英雄隊に入隊することになります。そしてそこでは「ソウルイーター」に登場する死神様とシンラをモデルにしたデス・ザ・キッドが出てきたり、幼い頃の主人公・マカに両親が「炎炎ノ消防隊」を描いたと思われる絵本を読み聞かせているシーンがあったりしたのです。
繋がり②月と太陽
ムカデとトカゲのタトゥー入れたいんやけど、ソウルイーターに出る月と太陽も入れたい pic.twitter.com/R3a1DdD0B3
— くろみつ匣 (@Kuromitu1010) January 24, 2018
2つに共通するものとして、月と太陽があります。「ソウルイーター」には顔のある特徴的な月と太陽が登場しますが、似たデザインのものが「炎炎ノ消防隊」の中盤でも描かれていました。
当初は「作者の単なる作風・クセなのでは」「前作ファンへのサービスでは」という声がありましたが、最終回を見れば同じ世界線であることを示す大きな伏線だったと言えるでしょう。
繋がり③エクスカリバー
「これを見れば『炎炎ノ消防隊』の世界がわかる！ロングPV」よりアーサーのカットを紹介！アーサーは刀身のない剣の柄からプラズマを噴出させるエクスカリバーで戦う！ https://t.co/2KHXS9GHES #炎炎ノ消防隊 pic.twitter.com/exUKcXXwlz
— TVアニメ『炎炎ノ消防隊』公式｜壱ノ章、弐ノ章、好評配信中！ (@FireForce_PR) April 12, 2019
「炎炎ノ消防隊」の主要キャラの1人・アーサーは作中で、自らの能力により「炎の剣(エクスカリバー)」を使用しています。「ソウルイーター」でもエクスカリバーが登場しますが、この2つは同一のものと考えられます。
「ソウルイーター」のエクスカリバーが「私の相棒の友人は創世神だったかな いや悪魔だった そういえば公務員だったかも」と言っており、私の相棒はアーサー、相棒の友人はシンラのことでしょう。
また「あれはまだ私が世界英雄隊にいた頃の話」とも言っていることから「炎炎ノ消防隊」と繋がりがあることが分かります。
繋がり④最終回の最後のコマの文字
大久保先生連載完結おめでとうございます！お疲れ様でした！ソウルイーターも炎炎ノ消防隊も大好きです！
「NEXT IS SOUL WORLD」
#炎炎ノ消防隊 pic.twitter.com/cJwr83GgEd
— Takishou (@Takishou1) February 21, 2022
「炎炎ノ消防隊」最終回のラストシーンで「NEXT IS SOUL WORLD」という文字が登場し「ソウルイーター」の主人公・マカに似た少女も描かれました。このシーンと文字の内容から2つの作品の世界線には繋がりがあり、「炎炎ノ消防隊」は「ソウルイーター」の前日譚であることが明確になったのです。
炎炎ノ消防隊がソウルイーターのキャラ子孫という説
2つの作品には、似たキャラクターが何名か登場します。2つの作品は世界線に繋がりがあることから、作者が同じでキャラクターデザインが似ているからというわけではなく、子孫なのではないかという説が出ています。ここでは、子孫説が挙がっているキャラクターをご紹介していきます。
森羅日下部(シンラ)とキッド
そういや、炎炎の最終回の辺りでシンラをベースに生まれたのがキッドとかいうトンデモ設定あったなぁ…確かに顔似てるよな… pic.twitter.com/wuKbbfLKkx
— あんちゃん (@amro_zero) July 21, 2023
「炎炎ノ消防隊」の主人公・森羅日下部(シンラ)の子孫は「ソウルイーター」の主要キャラの1人であるデス・ザ・キッドだという説があります。「炎炎ノ消防隊」でシンラは世界を再構築し「ソウルイーター」の鍵となるキャラで、作中の世界の絶対的支配者である死神様を生み出しました。
その死神様の息子がキッドであり、2022年2月には作者の大久保 篤さんが「キッドとシンラは同じ顔だよなあ」という発言もしています。顔はそっくりですが、キッドは神経質な性格の天才肌であり、内面はシンラと似ていません。
「炎炎ノ消防隊」最終回で死神様が「この世界を救ったあの少年に似た子にしよう」「こんにちはキッド」と言っていることから、キッドは子孫なのではなくシンラをモデルにして創られた存在であることが分かります。
因果春日谷とキム
ソウルイーターのキムとかもうまんま炎炎ノ消防隊のインカだもんなコレとか pic.twitter.com/vSi2m3OO3j
— ミヤムラゾロ (@miyamura2005) February 22, 2022
「炎炎ノ消防隊」のインカこと因果春日谷の子孫は「ソウルイーター」に登場するキム・ディールと言われています。因果春日谷は見た目は普通の女子高生ですが自己中心的で、異常なまでに刺激的なスリルを求める人物です。
「五柱目」と呼ばれるアドラバーストを持つ能力者であり、大火災に巻き込まれた際に火の流れを予知する能力に目覚め、作中ではシンラたちの敵として立ちはだかります。
一方キムは職人の死武専生で、正体は破壊本能を持つ狸の魔女です。2人ともピンクのショートカットで、因果春日谷は魔女の始祖である可能性が示唆されていたことから、子孫説が挙がりました。
新門紅丸とミフネ
ソウルイーターのミフネの強靭な魂は普通の人99個分という設定なのでおそらく先祖に炎炎ノ消防隊の紅丸が……というか口に咥えてるのとか髪型とか刀とかまんまですわね？ pic.twitter.com/VmSxmoQDBC
— ミヤムラゾロ (@miyamura2005) February 22, 2022
「炎炎ノ消防隊」で第7特殊消防隊の隊長を務める新門紅丸の子孫説が挙がっているのは「ソウルイーター」のミフネです。ミフネは日本刀を武器にし、アラクノフォビアの用心棒を務める人物です。
新門紅丸は垂れ目で黒髪、ミフネはツリ目で白髪と見た目の共通点は多くありません。しかし髪型は似ており、2人とも何かを咥えていたり刀を持っていたりすることから、子孫説が出ています。
烈火星宮とブラック☆スター
炎炎ノ消防隊の烈火星宮とソウルイーターのブラック⭐︎スターもつまるところご先祖様ってことか
おい星一族烈火お前…… pic.twitter.com/fiSyl7tjqk— ミヤムラゾロ (@miyamura2005) February 21, 2022
「ソウルイーター」主要キャラの1人・ブラック☆スターは「炎炎ノ消防隊」の烈火星宮の子孫ではないかという考察があります。ブラック☆スターは殺し屋集団・星闇一族の生き残りで、主人公のマカたちの仲間として登場しました。
一方、第1特殊消防隊中隊長・烈火星宮は非常に熱血漢で、両腕から炎を生み出す第三世代能力者です。特殊消防隊でありながら実は伝導者の教えを信じる白装束の一味であり、焔ビトを人工的に作り出す実験を行っていました。
両者には瞳に星のマークが浮かんでいること、一族の立場が似ていることから子孫説が出ていますが、烈火星宮はシンラたちとの戦いに敗北し口封じのため白装束の一味に殺されていて、妻子がいる描もがないことから、直系の子孫というより親族など何らかの血縁関係があると考えられるでしょう。
秋樽桜備とギリコ
桜備とか既視感たっぷりだなぁと思ったらギリコそっくりでした pic.twitter.com/NHOms9E8te
— ゆに子 (@Yu2koSP) October 5, 2020
「炎炎ノ消防隊」第8特殊消防隊大隊長の秋樽桜備の子孫は「ソウルイーター」のギリコではないかと考えられています。秋樽桜備はシンラたちが所属する隊の隊長で、元消防士の無能力者ですが鍛えた肉体を武器に焔ビトや第三世代能力者とも互角に渡り合う正義感の強い人物です。
一方「ソウルイーター」で敵側のキャラとして登場するギリコは、800年間自分の記憶を遺伝子にプログラム化して子孫に託しながら人生を繰り返してきたアラクノフォビアの元幹部で、魔凶器人形技師です。2人は見た目が似ていることから、子孫説が挙がっていました。
世界戦の繋がりが話題の炎炎ノ消防隊とソウルイーターから目が離せない
今回は「『炎炎ノ消防隊」と「ソウルイーター」の世界線の繋がりや、登場キャラの子孫説について解説しました。2つの作品の作者は同じであり、作中の最終回では世界線に繋がりがあることが明らかとなりました。
また似ている登場キャラもいることから、子孫説も挙がっています。両作品とも完結しているため、気になる方はぜひ見比べて繋がりや子孫説が出ているキャラをチェックしてみてはいかがでしょうか。
