2006年から連載された超大作野球漫画【ダイヤのA】が、遂に完結しました。数ある野球漫画の中でもリアルを追求した【ダイヤのA】は不動の人気を獲得していましたが、最終回の結末がひどいと炎上してしまったのです。
今回は、【ダイヤのA】の最終回のネタバレを含むあらすじや、炎上になるまでひどいと言われた理由について紹介します。大人気野球漫画にも関わらず、何故最後の最期で炎上してしまったのでしょう。
目次
【ダイヤのA】とは
初めに、【ダイヤのA】の作品概要やあらすじを紹介します。リアルな高校野球を描く【ダイヤのA】の歩みや、物語の大まかなあらすじを改めてチェックしてみましょう。
ダイヤのAの作品概要
寺嶋裕二先生による【ダイヤのA】は、2006年から2022年まで「週刊少年マガジン」で連載された高校野球漫画です。物語は2部に分かれており、第1部が2006年から2015年、第2部が2015年から2022年まで連載されました。
単行本は第1部の【ダイヤのA】が全47巻、第2部の【ダイヤのA actII】が全34巻あり、2021年7月時点のシリーズ累計発行部数は4,000万部を突破しています。ちなみに、「週刊少年マガジン」の作品の中で、歴代1位の書籍数を記録しました。
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2023年10月6日、アニメ「ダイヤのA」は放送から10周年を迎えました。
皆様のご声援に心より御礼申し上げます!
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おしおしおーし!!! pic.twitter.com/O2ELdtVcEz— TVアニメ「ダイヤのA」公式 (@diaace_anime) October 5, 2023
「週刊少年マガジン」の看板野球漫画となった【ダイヤのA】は、2013年から2016年までテレビアニメも放送されました。
青年向け漫画ということで、原作に沿ったアニメだったものの、下ネタシーンや教育上よくないシーンはカットされて制作されたとのことです。アニメの主題歌はGRAYで、ボーカルのTERUさんは第2期の43話で本人役で出演されました。
ダイヤのAのあらすじ
主人公の沢村栄純(さわむら えいじゅん)は統合により廃校となる母校の赤城中学の名を残すべく、中学最後の大会に向けて奮闘するものの、結果は1回戦敗退で終わってしまいました。しかし、試合を観ていた高校野球名門の青道高校のスカウトマンは、沢村栄純に光るものを感じ、スポーツ推薦でスカウトしたのです。
長野県出身の沢村栄純は最初こそスカウトの話しに前向きではありませんでしたが、見学で天才捕手である手御幸一也に感化され、仲間たちの後押しも相まり、上京を決意しました。沢村栄純は「クセ球」と言われるムービングファストボールを投げるサウスポーの投手で、地元では誰も豪球を取れる者はいなかったのです。
手御幸一也なら自分の球が取れるかもしれないと期待に胸を躍らせた沢村栄純は、名門 青道高校でエースとなり夢の甲子園制覇に向けて野球一筋の青春を過ごすのでした。
【ダイヤのA】最終回はどうなった(ネタバレ)
『ダイヤのA』完結連載16年に幕
本日発売号に最終話掲載…大谷翔平やGLAY・TERUらお祝いコメント掲載https://t.co/LqZM4juvsA06年連載開始、13年にアニメ化、15年に2部「actII」開始。ファンからは早くも第3部「actⅢ」の執筆を待望する声も。#ダイヤのA完結 pic.twitter.com/WL8rdCrmPJ
— ORICON NEWS【アニメ】 (@oricon_anime_) October 25, 2022
続いて、【ダイヤのA】最終回のネタバレを含むあらすじを紹介します。【ダイヤのA actII】の最終回は、「週刊少年マガジン」2022年第48号掲載の308話です。沢村栄純が1年の時に敗北した稲毛実業高校に見事勝利した青道高校は、甲子園への切符を手にしました。
しかし、沢村栄純は前の試合で左腕に違和感を感じており、仲間たちは不安に襲われます。甲子園1回戦の相手 広喜高校との試合は、降谷暁が5安打1失点と好成績だったため、沢村栄純はベンチからも漏れていました。
ダイヤのA actⅡ 完結‼️
寺嶋裕二先生お疲れ様でした( ´∀`)/~~ pic.twitter.com/L8NLFF3IHB— 刃無鋒 (@PJk0AwELAP19634) May 17, 2023
2回戦目でも、沢村栄純はしばらくの間投げません。9回でやっとピッチャーとしてマウンドに入った沢村栄純は回想します。前回の試合で左腕に違和感を感じており仲間たちも心配していましたが、診察を受けた結果、しばらく投げなければ治るものでした。
夢の甲子園で初のピッチングをする沢村栄純は「世界はきっと、俺たちが思っているよりずっと広い。未来のことだって誰にもわかりゃしない」「それでも一歩踏み出せば人生を買える出会いがあるかもしれない」「自分で選んだ道が新しい地図になる」と言葉を残し、物語は完結しました。
【ダイヤのA】最終回の結末がひどいと言われる理由
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『ダイヤのA actII 』堂々完結!⚾️
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続いて、【ダイヤのA】最終回の結末がひどいと言われる理由や打ち切りの噂について紹介します。最終回のネタバレを見る限り、炎上するほどひどい結末ではありませんでしたが、何故読者は不満を持っているのでしょうか?
最終回がひどい理由①多くの伏線が回収されていない
ダイヤのAもう続編ないんでしょ?
長期連載なのに最後はガチでバディストライクみたいな終わり方で残念。気になる伏線は山ほどあるけどあとは読者の想像にお任せなのかな?
↓参考にバディストライクのラストコマ pic.twitter.com/9WizrsXP7c— たかさん (@bntr006t) October 25, 2022
2006年から2022年に渡り長期連載をした【ダイヤのA】は、スポーツ漫画ではあるものの多くの伏線があったようです。しかし、最終回は甲子園2回戦目で終わっていますし、主人公が投げる直前で完結してしまいました。
回収されていない伏線は、甲子園の結果やライバル降谷暁のプロの話や進路、稲城実業の投手で関東No.1サウスポーの成宮鳴・白龍高校の美馬総一郎のプロ入りや進路、北海道代表 巨摩大藤巻高校との因縁、1年生たちの活躍、御幸一也の父親(町工場経営者でシングルファザー)、白龍高校との試合です。
また、最終回だけを見ても、主人公の左腕は投げなければ治るとのことだったので、投げ切る直前で終わってしまうと、その後怪我で思うピッチングができなかったのではないかと不安が残ってしまったでしょう。
最終回がひどい理由②打ち切りのような締めくくり
ダイヤのA、典型的な打ち切りで草 pic.twitter.com/iGpJPdWxNh
— 鍵アキ (@Key_Blank_) October 26, 2022
長年の宿敵 稲城実業高等学校を倒して最終回だったら、まだ納得できたかもしれませんが、甲子園が描かれると期待させておいての2回戦目の勝敗が分からず突然終わってしまったため、読者は「?」の状態にされてしまいました。
最終回の前話307話では突然、沢村栄純に左腕の怪我疑惑が出て今後の展開がまだ広がると考えられていましたし、あれだけ目標にしてきた甲子園の試合がこれまでの試合で1番雑に描かれています。
長年【ダイヤのA】を追っていた読者からすれば「16年も追いかけさせといて、この終わり方はない!」と感じてしまうのも無理ないでしょう。
納得できない最終回に炎上
ダイヤのAそうゆう終わり方かー、まぁプチ炎上納得
でも作者の意見も納得— かなんちゅ (@kananchu_MK8DX) March 28, 2023
稲城実業高等学校を倒し、これから甲子園が描かれるとワクワクさせた【ダイヤのA】ですが、甲子園の試合内容はほとんど描かれていません。最終回に至っては何試合目でどこの高校との戦いだったのかも不明で、沢村栄純が投げる直前で「新・沢村伝説のはじまりだー!!」で終わってしまいました。
その後を期待させるかのような終わり方だったため、読者は「act3が始まるよね?」と思わないと心がついていかなかったでしょう。しかし、最後のモノローグの下には大きく「完」の文字がありました。
【ダイヤのA】はコメディ漫画でもありませんし、リアルを追求した真の野球漫画です。登場人物たちも読者たちも真剣に甲子園を夢見ていたので、「この終わり方はない」「まさかの打ち切り完結?」と炎上してしまったのでしょう。
【ダイヤのA】作者が語る最終回を迎えた理由
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— ダイヤのA (@diaace_official) May 16, 2023
続いて、最後に炎上してしまった【ダイヤのA】の作者が語る最終回の真相について紹介します。あまりの炎上に【ダイヤのA】作者は、最終回後自身の真相をX(旧:Twitter)で言及されていました。
無理して話を進めたくなかった
体力的に週刊ペースで原稿があがらなくなってきた事。
納得いかない絵が増えてきた事。
取材に行く時間を取れなくなった事。
他にも理由はいくらでもありますが、何より自分自身が元気のない沢村を見たくなかったし、無理して話を進め、みんなの進路や人生を雑には決めたくなかった。— ダイヤのA (@diaace_official) October 26, 2022
寺嶋裕二先生は【ダイヤのA】最終回後、「体力的に週刊ペースの原稿がきつくなった」「絵に納得いかないことが増えた」「取材に行く時間も取れなくなった」との理由で最終回を迎えたと明かしました。
描けなくなった理由は他にも何個もあるようですが、2006年から連載していたと考えると、もちろん寺嶋裕二先生も16歳年齢を重ねているわけです。16年前のペースでずっと作品を生み出し続けるのはどう考えても、どこかで無理が来ます。
うやむやに自分が納得できないまま書き続けるよりも、現段階で終止符を打とうと決断したのでしょう。また、「元気のない沢村(左腕の怪我により)を見たくなかったし、無理して話を続け他の登場人物たちの進路やその後を雑に描きたくなかった」とも明かしています。
作者の結末についての発表で炎上は落ち着く
最終回の結末に炎上していた読者たちですが、寺嶋裕二先生の【ダイヤのA】を終わらせた真相を聞き、「作者が決めたのであれば」と納得したようです。16年も連載してきた超大作の漫画ですから、突然の最終回に読者たちは「週刊少年マガジン」が【ダイヤのA】を打ち切りにしたと考え炎上しました。
しかし、寺嶋裕二先生の漫画家としての体力の限界や、モチベーションが保てなくなっての最終回だったので「しょうがない」と納得できたのでしょう。
ダイヤのA続編の可能性は?
驚きの308話の終わり方に、読者たちは「act3の続編があるのではないか」と期待しています。しかし、寺嶋裕二先生は自身のX(旧:Twitter)で「週刊連載でのダイヤのAはここで区切ることにしました。」とコメントしました。
「週刊少年マガジン」では続編の可能性はないでしょう。しかし、「週刊連載での」とコメントされていますし、最終回理由には「週刊ペースがつらい」「取材に行く時間がない」と時間がないことを明かされていたので、他のメディアで連載する可能性は0ではありません。
ダイヤのAは作者のキャラクターを思っての決断で最終回を迎えた
今はこんな気分(寺) pic.twitter.com/brdXb3WYeL
— ダイヤのA (@diaace_official) May 17, 2023
今回は、【ダイヤのA】最終回の結末がひどいと言われる理由や、打ち切りと噂された最終回のネタバレを含むあらすじを紹介しました。16年の長い間連載された【ダイヤのA】は作者の制作時間の足りなさが大きな理由で最終回を迎えたのです。
打ち切りではありませんでしたし、物語自体は時間さえあれば創作できそうですから、他の媒体でゆっくり連載をする可能性はあるでしょう。